足長クジラの落書き帳

drawings by long-legged whale

技法書の基本手順で漫画アニメのキャラをザックリ模写 #03

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 題材は第1回目でも模写した「呪術廻戦」です。画像は「呪術廻戦 キービジュアル」で検索すれば出てくるはずです。今回はキャラを増やして、途中過程も追加しました。基本手順はこれまでと同様ですが、アナトミーの分析については省略することにしました。

 アナトミーの分析練習をする場合は、漫画アニメのキャラではなく、実際の人物を題材にした方がいいです。私は市販のポーズ集を使って練習しましたが、インターネットの画像や動画あるいはクロッキー練習用のサイトなどを上手く活用するといいと思います。

 あくまでもザックリ模写ですが、人体比率が気になるという人は、自分で描く時にジェスチャーからフォームへ移行する段階で微調整すればいいだけです。ただ、ジェスチャーの段階ではあまり細かいことは気にせず、伸び伸びと描く方が生き生きとした絵になります。

 

 1枚目。下段の空きスペースにいろいろな人体模型の例を描いてみました。左からルーミス本(3体)、ヒトカク、チュートリアル、モルフォ(「箱と円筒で描く」)。ただ、Amazonの試し読み画像を参考にテキトーに描いたので、間違いがあるかもしれません。

 パッと見ただけでも分かるように、主な違いは胸郭と骨盤の形状ですね。あとは、三角筋の位置に肩パッドを付けたり、関節部分に球体を入れたり。まあ、ぶっちゃけどれも同じなので、自分の知識・技術レベルや目的に応じて扱いやすいものを使えばいいです。

 例えば、胴体が捻れているような姿勢や動きを描く場合などは、胸郭も骨盤もボックスにした方が様子を捉えやすいかもしれません。また、今回の題材のように身体の線が消えるようなガボッとした衣服を着せる場合は、円柱だけで組み立てるのもありだと思います。

 これまで過去記事で何度も繰り返し述べてきたように、人体ドローイングの技法書はどれも同じことをやっています。なので、同じ工程については自分のやりやすい方式を採用するなど、「良いとこ取り」をしながらどんどんアレンジしていけばいいです。

 

 2〜4枚目。途中から少し面倒臭くなってだんだん息切れしていますが...。空いたスペースを利用して、キャラのポーズを少し変えたものを描いてみました。重心が動かないように「頭部・胸郭・骨盤・下腿」は基本的にそのままで、主に腕の位置とかを変えています。

 技法書の練習として好きなキャラを模写をする時でも、こんなふうに少しポーズを変えてみるのも良い練習になると思います。その場合に注意しないといけないのは、完成した模写の一部を修正するのではなく、ちゃんとジェスチャーから描き直すということ。

〈ドローイングにおいて最も重要な要素は、ジェスチャーただ1つです〉(ビルプ本)

 模写の出来不出来を気にしすぎる必要はありませんが、もしも上手く描けないならば、それは自分の弱点発見のチャンス!どの工程が上手くいかないのかが分かれば、どういう練習をすればいいかも分かります。当たり前ですが、練習しないと上手くなりません。